悲しき鞄

いつもお世話になっております。
皆様に支えられて40年。
これからも多くのお客様に愛していただけるお店を目指していきます。

さて、40年もお客様をお迎えしていると、いろんなドラマがあります。
小さな街の小さな事件…
山吹にとっては大事件☆

今日はそんなお話を一つ。

アイドルタイムに訪れる一人のお客。
カウンターに座り泡盛を頼み…

『古里グリーンボトル』『しまらっきょうのしおもみ』『塩分やさしいスーチーカ』『トーフヨウ』……、

酒飲みにはやめられない取り合わせ。

買い出しから帰ってきた私、カウンターの客と目が合う…

んー、怪しい?なんかあやしい?あやしい予感。

『あのお客様、なんかへんだよ?大丈夫??』

『大丈夫ですよ、予約を入れてますよ。会社のお話もされてますし…』

気になりながらも店を離れて夕方戻ると…

『おかみさん、さっきのお客様鞄を置いたまま戻ってきません…』
やっぱり…
急いで予約の電話番号にかけた…

置いてある鞄を開けてみた…

よごれたピンクのTシャツのみ…

バックの中の悪魔がこっちを向いてケラケラ笑ってる…

やられたー!
悔しいー!

そんなスキのある私を沢山のじぃややばぁやが叱り慰めて下さったけれど…

まさか初めてのお客様に前金でお願いします、なんて言えないし…
ただ、泡盛が『かねやま』じゃなくてよかった!

せめてもの慰め…。

そんな事件もありながら、
振り返れば40年…。

長いようで、短いようで…

いろんな人に出会って、いろんな事を学びながら40年。
これからもきっとそうなんですね。

冒頭でも述べましたが、
皆様の笑顔に支えられて40年。

そしてこれから先も…
皆様山吹をどうぞ宜しくお願い致します。

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