ドラマボット☆
『所で琉男、お前は今日は良く頑張ったよなァ~、
さあ、今日はどんどん飲め!』
そういいながら宇部部長は
泡盛の入った器からぐい飲みに
こぼれ落ちるくらいついだ
紺色の器一杯に大きく描かれた魚文
金城スミ子作のからからだ、
そろそろかりゆしのシャツも肌寒いが
そんな事関係ない、
沖縄のこれがフォーマルなんだと考えながら
すすめられた泡盛をぐぃっと飲み干し、
『部長、俺はおれは嬉しいッス!
だって聞いて下さい、
あのあの絶対に敵わないと思ったあのコンペに
安さだけより品質が一番とあそこの会社は
選んでくれたんだよ、
いつの日かきっとこういう本物をわかってくれる会社が
必ずいるとおれは、おれは…部長、嬉しいッス』
琉男はとうふようの角を黒もじで削りひとなめした。
ん?
宇部部長、これはなんですか?
泡盛に最高に合う!
ほら!ワインにはチーズ、
日本酒なら塩辛、
これはまさしく、
泡盛には欠かせない
最高の逸品だ!
うまい、うまい、
なめらかさといい、口に含み泡盛を飲むと
似合いのカップル誕生!
ワハハハ~、
人口六万の小さなまちの住宅地の中で
今夜もこんな男同士の夜は更けていく
今夜は中秋の名月
くよくよ悩む人は満月に向かって捨て去りたい事を
おもいっきり叫べ!
必ずや満月は強い力で闇の国へ捨て去るだろう
今日も山吹をお引き立て下さり
誠に有難うございます。
今夜の月は
『紅濱のとうふようの赤』のようなムーンライトです。
明日もよい一日を☆